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映画感想07 - キャプテン・フィリップス

映画 レビュー

平たく言えば、無人島で独り遭難していたはずのトム・ハンクス船長がソマリア海賊団に襲われて、ひどく困難な状況に陥る映画。予備知識がほとんど無い状態で観たこともあり、かなり面白かった。最初から最後までメリハリのある緊張感を維持し続けていて、手に汗握る展開が続く。主人公含めて登場人物の背景をほとんど語らない構成にも関わらず、これだけグイグイ惹き込むのは監督の手腕なのかしら。そして、トム・ハンクスの人間味あふれる演技が最高! ここ数年「これぞトム・ハンクス!」と太鼓判を押せる作品がなかったような気もするので、なんかズシンとくる見応えがあった。

ソマリア海域における海賊問題…ここをリアリティのある落ち着いた演出で表現しきったのも良かったと思う。彼らがなぜ、海賊行為に踏み切るのか? 最後まで黒幕を出さず、現場の人間視点だけで内情の根深さをチラつかせて、陥りがちなアメリカ万歳!な空気を1ミリも感じさせないところが渋い。後はなんだかんだソマリア海賊を演じる役者たちの狂気じみたマジ感はすごいなーと。目がギョロリとして、頬は痩けて、最低限必要な筋肉だけが残っている独特の身体。ボス役のバーカッド・アブディがゴールデングローブ賞アカデミー賞にノミネートされたのも納得の演技だった。彼らなくしてはこの映画の評価は高まらなかったはず!怖すぎ!